二日連続でポタージュスープを作りました。
たまねぎとセロリをオリーブオイルで炒め、ジャガイモとカブを加え、蒸し炒めしてあらかた火を通し、それから水と塩で煮ます。
この蒸し炒めという方法は、辰巳芳子さんの本で知ったのですが、すぐに煮に入るのではなく、焦げ付かないように炒めて七分柔らかくしてから水を入れます。素材の味を引き出す手法です。
辰巳さんのレシピは、病床にあったお父様のために考えられたもので、このスープは、煮るときにお米か冷やごはんが入ります。
腹持ちもよく、栄養価もUPということなのでしょうか。
それからミキサーにかけて牛乳を少し加えます。
辰巳さんの本来のレシピは、鶏ブイヨンを使うもので、使っている野菜も少し違いました。
そんなわけで反射的にホタテスープを少し使って味を調整したんですが、塩だけ、もしくは塩麹を使ったらいいと、料理の神様のように慕っている人からアドバイスをいただきました。
確かにその方が、素材の味に耳をすますようなスープになります。
そしていい仕事をするのがセロリ。
子供のころは本当に苦手でしたが、このセロリのくせがあるからこそ強さがあるこのやさしいスープです。
人間関係も同じかもしれませんね。
辰巳さんの料理はもちろん、文章にはものすごく力があります。
読む度に料理は哲学という確信を抱きます。
「おつゆー露」いつ、どなたがこの言葉を使いはじめられたか知るよしもありませんが、露が降り、ものみな生き返るさまと重ねてあります。私たちの先祖方の自然観と表現力をたたえ、この美しい言葉を心深く使ってゆきたいと思うのです」(「あなたのために いのちを支えるスープ」P4 スープに託すより)
先月、ノロウイルスにかかった折には、特にこの言葉が身に沁みました。