透徹する生命の輝き

いつの間にか、義父が庭に植えてくれていたトマト。

一日の大半が隣家の屋根の日陰になって、実はつけたけれども何日も何日も青いまま。

トマトは赤いものだといつの間にか思い込んでいたけれど

でも青いままでも十分美しい。

そのうちにひとつ、赤く色づいて、それもまた美しくて、驚いて。

青でも赤でも美しいんだと気づく。

透徹する生命の輝き。

そんなことを思いながら町を歩いていたら

道端でひざを折って測量するおじさんも

三角巾がまぶしい魚屋のおばさんも

つえを支えにゆっくり歩を進めるおじいさんも

スローモーションのように

美しく思えた。

透徹する生命の輝き。

 


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